常に事前準備をしておきましょう
社員教育を行おうと思うきっかけには大きく分けて2つあるように思います。
1つ目は、現場ですでに起きている事柄に対処していかなくてはならない時。
これは問題が目に見えているので、改善をしなくてはならないこととして比較的取り組みを始めるきっかけになりやすいと思います。
例えば、
・社会人としてのマナーやお客様に対しての接遇
・社員同士の良好なコミュニケーション
・部下を育てる上司が身に着けておきたいスキル
などその他いろいろなことがあると思います。
2つ目は、今現在、特に目に見えて問題が起きてはいないが少し先の未来を考えた時。
これは何となく気づいてはいるのだけれどもなかなか行動には移さない少し難易度の高い課題だと思います。
例えば
・現在のマネジャーが人としても仕事をするうえでもとても優れており、現場が上手く回っている。
しかしその人がいなくなってしまった時にどうなるのか?
・外部環境の変化が今のところ大きく影響していないが、この先はどうなるのか?
・競合相手が現れた時にどう立ち回るのか? お客様は私達のファンになってくれているのか?
などが挙げられるかもしれません。
このような場合、早めの対処をしておくべきだとは気づいてはいても先延ばしにしてしまうことがあると思います。なぜならば現時点で実際に問題が起きていないからです。逆に言うと現時点で現場が上手く回っているからです。
「物事の8割は事前準備」という言葉をお聞きになったことがあるかと思います。
先に挙げた1つ目のきっかけというのは、問題が目に見えているので改善を行えば良いだけです。
飛躍しすぎかもしれませんが「物事の8割は事前準備」という言葉に置き換えたら、
事前準備がすでに出来ていると言えるかもしれません。後は実践するだけという状態だと思います。
(とはいうものの、そう簡単に改善できないというのが現実です)
難しいのは2つめのきっかけ。
「現時点で大きな不安や不満、問題はない」というのは実際には問題が目に見えていないのではなく、あえて見ようとしていないだけということが非常に多くあるからです。
ふとした時に「何かをやってみよう」「やっておいた方が良いかも」「やるべきだ」と漠然と感じたという経験をしたことが誰でも一度はあると思います。実はその時、自分の中のアンテナが何かを感じ取っているのです。その何かを感じるという絶好の機会を上手く活かしてほしいと思います。ここで行動に移せるか否かがその後を大きく左右します。
ですから現時点で大きな不安や不満、問題がない時こそこれから起こりうる物事に目を向けておくべきです。
しかも的を見誤らずに。これが事前準備だと考えます。
気づいた時にはすでに緊急事態となっており、そこから準備を始めるという状況は避けたいものです。
しかし、ここで注意しておかなければならないことがあります。
急に2つ目のような難しい課題に取り組むと失敗しがちであるということです。
例えれば、100メートルを何の準備運動もせずにいきなり全力で走りアキレス腱を切ってしまうようなイメージです。
まずは皆が取り組みやすい課題から入り、次の段階に移るための準備運動、体ならしをすることが大切です。
「焦らない」「急ぎすぎない」「無理をしすぎない」そして「一歩ずつ確実に継続的に」
これは特に「人」の成長を促すために大切なことだと私は考えます。
取り組みを始めたのは良いが長続きしない、一過性のものになってしまう原因もここにあると考えております。
「事前準備」と「準備運動」
これから社員の育成や教育を考えている皆様の頭の片隅に留めておいていただけたら幸いです。
➡人材育成は緊急な課題?
株式会社マイセルフ
篠田 徹也
ブログ・新着情報
- フォローアップに注力した社員研修
- 常に事前準備をしておきましょう
- 「はじめの一歩」を踏み出そう!
- 無駄なく 無理なく 確実に!
- ショートタイムスタディー(コーチング編)
- 「やりたいけど、やれないこと」を「やれること」に
- 真のリーダーを育てましょう!
- このようなお悩みはございませんか?
- コーチングを取り入れてみませんか?
- 経営者が手を打つべきチームビルディング
- 新入社員教育の進み具合はいかがですか?
- 社員育成プランはもう出来ていますか?
- 医療機関のみなさまへ
- 企業・会社の人材育成担当の皆様へ
- お役立ち情報
- 「お客様の喜びを、自分達の喜びにする」
- 「何」を一緒に考える
- 研修後のフォローアップ
- OJTと集合研修
- 上司の大きな仕事